アーセナルのロゴの歴史|砲撃工場の過去、トッテナムとの関係まで

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日本代表の冨安健洋選手の活躍で、新たにアーセナルに注目しはじめた方も多いのではないでしょうか?今回はアーセナルのエンブレム、クラブの歴史、因縁のダービーなどを紹介しています。これを見て、私と一緒に「グーナー(Gunner、アーセナルファンの通称)」としての基礎体力を身につけましょう!

【2024年6月追記】23−24シーズンは、最終節までマンチェスターシティと優勝争いを繰り広げましたが、わずかに優勝には及びませんでした。冨安選手は最終節でゴールを記録するなど、もはやチームに欠かせない存在になってきているのは、日本人として誇らしい気持ちになります。来季の補強情報も楽しみながら、来るシーズンに備えておきましょう。

アーセナルのクラブ概要

ホームタウン

イギリス・ロンドンがホームタウンです。

今季プレミアリーグを戦っているチームのうち、ロンドンを本拠とするチームは6チーム。「アーセナル」「チェルシー」「フラム」「クリスタルパレス」「トッテナム」「ウエストハム」の6つがあり、中でもトッテナムとの一戦は「ノースロンドンダービー」、チェルシーとの試合は「ビッグロンドンダービー」と呼ばれることもあります。

チーム誕生の起源

1886 年後半、ウーリッジ アーセナル アーマメント ファクトリー(Arsenal armament factory)の労働者集団がフットボールチームを結成しました。英語の直訳としては、「武器工場・砲兵工場」。エンブレムの変遷でも触れますが、この歴史が現在のロゴにも残る砲兵のデザインの由来となっています。

チーム名の変遷は以下の通り。

名称説明
1886ダイヤルスクエア(Dial Square)工場の入り口の上にある日時計にちなみ、ダイヤルスクエアと命名
1887ロイヤルアーセナル(Royal Arsenal)
1891ウーリッチアーセナル(Woolwich Arsenal)ホームタウンだったウーリッチ自治区から命名
1914アーセナル(Arsenal)フラムの会長を務めていたヘンリー・ノリスにより買収

1913年にハイバリーに移転する前は、テムズ川を挟んだウーリッジ自治区(Woolwich)がホームタウンでした。地図にしてみたので、ロンドンの地理に関心のある方はご覧ください。

アーセナルの歴史_ロンドン周辺

ちなみに、今年は24年ぶりのプレミアリーグを戦っている「ノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest )」の選手が初期のアーセナルに参加した縁で、フォレストで使っていた赤いユニフォームが使われることになりました。つまり、アーセナルの赤色の由来は、ノッティンガムフォレストの赤色だったというわけです。私を含めアーセナルのユニフォームに惹かれているファンは多いと思いますが、フォレストのユニフォームが起源だったと知ると、リーグ戦を観る目が少し変わりそうですね。

スタジアム

2006年から、エミレーツスタジアム(収容人数60704人)をホームとしています。スタジアムのネーミングライツをエミレーツ航空(ドバイ)が取得したためで、アーセナルの胸スポンサーにも「Emirates FLY BETTER」と書かれています。
2006年に移転するまでは、ロンドン北部のハイバリー(Highbury)地区を拠点としていました。ハイバリーのスタジアムは93年間使われていたことを考えると、アーセナルのアイデンティティがハイバリーにあると言われるのも頷けるはずです。

戦績・タイトル

アーセナルのプレミアリーグでの成績を2000-2001シーズンまで遡って見ていきましょう。

2000年代以降の順位を振り返ってみると、2015-16シーズンまでは4位以内を堅持していたことがわかります。プレミアリーグの「ビッグ6」と言われるだけのことはあります。03-04シーズンは脅威の無敗優勝を達成し、アンリらを中心とするイレブンは「インビシブルズ」の愛称がついていました。ただ、そのシーズンを最後に優勝には手が届いていません。

ヴェンゲル監督が去った18−19シーズン以降はやや低迷しましたが、今季は最終盤までマンチェスターシティと優勝争いを繰り広げてくれていますね。

シーズンプレミアリーグ順位監督
2000-012アーセン・ヴェンゲル
2001-021アーセン・ヴェンゲル
2002-032アーセン・ヴェンゲル
2003-041アーセン・ヴェンゲル
2004-052アーセン・ヴェンゲル
2005-064アーセン・ヴェンゲル
2006-074アーセン・ヴェンゲル
2007-083アーセン・ヴェンゲル
2008-094アーセン・ヴェンゲル
2009-103アーセン・ヴェンゲル
2010-114アーセン・ヴェンゲル
2011-123アーセン・ヴェンゲル
2012-134アーセン・ヴェンゲル
2013-144アーセン・ヴェンゲル
2014-153アーセン・ヴェンゲル
2015-162アーセン・ヴェンゲル
2016-175アーセン・ヴェンゲル
2017-186アーセン・ヴェンゲル
2018-195ウナイ・エメリ
2019-208ミケル・アルテタ
2020-218ミケル・アルテタ
2021-225ミケル・アルテタ
2023-232ミケル・アルテタ
2023-24 2ミケル・アルテタ

エンブレム(ロゴ)の歴史・変遷

ロゴ説明・特徴
アーセナルのロゴ・ウーリッジ自治区の紋章
・ライオンの頭を持つ同じ 3 本の大砲
・王の口論で私たちの武器が衝突する(CLAMANT NOSTRA TELA IN REGIS QUERELA)
軍が支配する地区で感じた市民の誇りを表現している
アーセナルのロゴの歴史②・第一次世界大戦時の混乱期(1919年〜1920年代前半)
大砲を中心としたデザインが確立
アーセナルのロゴの歴史③・勝利は調和から生まれる(VICTORIA CONCORDIA CRESCIT)
・文字色が黄色一色に
アーセナルの現在のロゴ・新スタジアム「エミレーツスタジアム」の完成を前に、常に挑戦している姿勢を示すために変更
アーセナルのロゴの変遷 https://www.arsenal.com/news/news-archive/the-arsenal-crest

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アーセナルとトッテナムの関係

同じロンドンの「ホワイト・ハートレーン」を本拠とするトッテナム・ホットスパーとアーセナルの試合「ノースロンドンダービー」は、どの試合も白熱します。同じ街のクラブの試合が熱くなるのは、Jリーグで言えばガンバ大阪とセレッソ大阪の「大阪ダービー」と言われるように、よくある話。ただ、ノーロンが世界でも屈指のダービーと呼ばれるのには理由があります。

ノースロンドンダービーの歴史

1913年にアーセナルのホームスタジアムがハイバリーに移転したことは述べました。移転された当時の場所が、トッテナムのホームスタジアムであるホワイト・ハート・レーンと直線距離6キロほどの距離だったため、「ノースロンドンダービー」との名称が定着しました。

調べていくと、1919年がターニングポイントでした。この年、1部リーグで戦っていたトッテナムは、最下位でシーズンを終えて2部へ降格する状況。しかし、翌シーズンから1部リーグが20チームに増やすことが決まっており、トッテナムは特例で残留することになっていました。ところが、蓋をあけてみると2部5位のアーセナルが1部に昇格することが決定。アーセナル経営陣の工作が存在していたと囁かれ、トッテナムはアーセナルへの敵意を強めたようです。

ソル・キャンベルの「禁断の移籍」

ノーロンの歴史を語る上で外せない選手が、2001年にトッテナムのキャプテンだったソル・キャンベルです。あろうころか、敵対していたアーセナルへの移籍を決断したのです。移籍金も発生しなかったことから、トッテナムサポーターはキャンベルをJudas(=裏切り者)と激しく非難しました。

アーセナル躍進の今季に合わせてでしょうか、numberで記事が出ていました。

「俺はあいつらが優勝する様子を眺めているだけで終わるのか?」 元アーセナルDFソル・キャンベルが語る“禁断の移籍”と無敗優勝(アルトゥル・レナール)
ソル・キャンベルが正式に現役引退を発表したのは、2012年5月。プレミアリーグでの出場歴は500試合を越え、イングランド代表では一時期キャプテンを務めたこともあり、ワールドカップ3大会出場(98年フランス大会、02年日韓大会、06年ドイツ大会

以下の記事でも、ソル・キャンベルについて詳しく解説しています。

ソル・キャンベル「トッテナム→アーセナル」禁断移籍の末路
駆け出しグーナーとして、アーセナルに関わる歴史を学んでいきたい・・・!猿チャンネルを毎日見ている僕は、そんな思いが込み上げてきました。いろんな過去の選手を紹介しながら、自分もアーセナルについて詳しくなりたい一心で、選手紹介をしていきます!...

まとめ

簡単ではありますが、アーセナルの歴史を振り返ってみました。日本人選手に目を向けると、冨安選手、稲本潤一選手、宮市亮選手、岩渕真奈選手が所属していますし、一時代を気づいたベンゲル監督は日本の名古屋グランパスでも監督を務めるなど、日本人にも馴染みの深いチームだと思います。

今季(22-23)は冨安選手がシーズン途中で負傷離脱してしまったのは残念でしたが、ブカヨ・サカ、マルティネッリ、ジェズス、ウーデゴールらの若いタレントが躍動している姿をみるのが毎週の楽しみでした。5月6日時点で、マンチェスターシティに首位の座を譲ってはいますが、間違いなく来季も魅力的なサッカーを展開してくれることでしょう。グーナーの端くれとして、追いかけていきます。

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